【第06回】津液と精について【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

くくたる@薬剤師
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【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年

【漢方薬・ハーブの資格】
国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。

 

前回までは気血の作用気血の異常について紹介しました!

 

今回はいよいよ最後です!

気・血・津液・精のうち、津液と精についてまとめます!

 

津液(しんえき)とは

「津液」は、身体の中を巡る正常な水液と表現されます!

 

西洋でいう細胞外液、消化液、関節腔液、涙、汗、尿などの身体の中で必要な水分と考えると理解しやすくなると思います!

 

くくたる@薬剤師
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血(けつ)以外の体液と覚えてもいいかもしれません!

津液の作用

血と共に全身を巡って組織・器官・臓腑を潤す作用があります!

※巡らせるのは気です。気がないとその場に停滞して悪さをしてしまいます。

 

皮膚や髪の毛、口、鼻、目など、ありとあらゆる水分面と考えるとわかりやすいかもです!

 

くくたる@薬剤師
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ちなみに、胃酸も胃粘膜もどちらも津液と考えます!

あくまでも胃における水分と考える所が中医学らしいですね!

 

続いて、津液の異常について紹介します!

水滞(すいたい)とは?

津液が滞る(とどこおる)ことです!

 

津液が滞り続けていると徐々に粘りを持つようになると考えられており、それぞれ名前があるので紹介します!

 

粘りの強さ順

津液 < 湿・水湿 < 痰飲(たんいん)・水種

 

津液は体内の正常な水分と考えるのに対し、湿・水湿・痰飲・水種は体にとっての異常な水分と考えます!

 

カゼの時に出る痰(たん)や水腫(水ぶくれ)、湿気が高すぎる状態などは、身体にとって悪いイメージが想像しやすいですよね!

 

ちなみに太っている人は痰(コレステロールや中性脂肪)が溜まっていると考えるため、痰=カゼのたんのみのニュアンスではなく、粘っこい液体と考えるようにするといいと思います!

 

くくたる@薬剤師
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湿・水湿・痰飲・水腫は明確な区別はされていないこともあります!

これらの文字を見たら粘っこい液体があると連想できればいいと思います!

 

水滞(津液が滞る)になるとどうなるか?

むくみ、鼻水・鼻づまり、痰が出る、下痢などが起こります!

 

上半身で水分が滞ると鼻水や痰などの症状、下半身に水分が滞ると下痢や足のむくみなど、水分が停滞することで起こる症状を想像するとわかりやすくなると思います!

 

津液不足(津虚)とは?

津液が少ないことです!

 

津液が少ないとどうなるか?

皮膚の乾燥や口渇、便秘、ほてり、熱感などが起こります!

 

水分が少ないため、乾燥による症状がメインです!

ほてりや熱感については、冷やすための水分がない→相対的に熱症状が出るという感じです!

 

くくたる@薬剤師
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気が温める作用があるように、血と津液が冷やす作用を持つと考えられています!

精とは

「精」は、成長・発育・生殖などの生命エネルギーの源となる栄養物質と表現されます!

 

まだ五臓六腑には触れておりませんが、精は「腎」に蓄えられるため腎精ともいわれます!

副腎皮質ホルモンなどがイメージしやすいと思います!

 

精には先天的なものと後天的なものがあると考えられているため、次はその紹介をします!

 

先天の精

一言でいうと、両親から受け継いだ生まれ持っている精(生命エネルギー)のことです!

※先天的なもので、生まれた後からは増やせない精です。

 

後天の精

飲食物より摂取することで得られる精のことです!

 

先天の精をサポートする役割があるとイメージすると良いと思います!

 

ひとまず紹介はしましたが、精を区別して考える状況は最初のうちはあまりないような気がします!

まずは精というものがあって、先天的なものと後天的なものがあると覚えていただけると助かります!

 

ちなみに腎や精の考え方は、妊娠・更年期などの女性の悩む症状や、足腰の弱りや耳鳴り、頻尿などの高齢者の悩む症状と関連してくるので大切な所ですね!

 

精の作用

気・血・津液などに変化して、生命活動の原動力となります!

※変化をさせるのは気化作用です。

 

最後に

というわけで、今回は津液と精についてまとめて紹介をしました!

 

あくまでも私の感覚ですが、

●津液については少ないか滞るか→それによってどういう症状が出るか

●精は先天的なものと後天的なものがあり、生命活動に関係している

この位のイメージでもなんとかなっておりますので、まずは出来る範囲で覚えてみると良いのではないかと思います!

 

くくたる@薬剤師
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