プロトンポンプ阻害薬(PPI)の強さ比較

くくたる@薬剤師
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こんにちは!
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●ドラッグストアで9年目

●管理薬剤師歴:3~4年

●1人薬剤師歴:2年

●シニアハーバルセラピスト

 

胃薬に限らずですが、患者さんから「この薬って強いの?」と聞かれることって多いですよね!

 

今回は、プロトンポンプ阻害薬の強さ比較の1つとして、H+,K+-ATPaseの阻害活性の比較を紹介したいと思います!

 

この記事を読むことで「少なくとも成分的にはこういう強さ順ですよ!」と答えられるようになると思います!

H+,K+-ATPaseとは?

H+,K+-ATPaseは、胃の壁細胞にあるH+を分泌する最終的な部分ですね!

 

一般的に、胃酸分泌を抑える強さとしてはPPI>H2ブロッカーと考えられております。

※PPIは日中も抑えてくれる、H2ブロッカーは夜間が得意などの特徴はあります。

H+,K+-ATPase阻害活性とは?

H+,K+-ATPaseの阻害活性の比較は、各薬剤のインタビューフォームに掲載されているIC50を比較して考察をしております!

※ボノプラザンについては数値記載がなかったためメーカーに電話で確認をとってます。

 

IC50はin vitroでの比較となるため臨床の成果に直結するとは言い切れませんが、強さの比較として参考にはできると考えられます!

プロトンポンプ阻害薬(PPI)の種類と共通の特徴

プロトンポンプ阻害薬(PPI)の種類

現時点で日本で使用されている、

●オメプラゾール

●エソメプラゾール

●ランソプラゾール

●ラベプラゾール

●ボノプラザン

の5種類の比較をしていきます!

 

プロトンポンプ阻害薬(PPI)の共通の特徴

①胃壁細胞で酸による活性化が必要で効果発現までに時間がかかる(ボノプラザン以外)

②酸に不安定なため腸溶性製剤(ボノプラザン以外)

③すべて肝代謝型(CYP2C19など考慮必要なものもあり)

プロトンポンプ阻害薬(PPI)の規格、AUC、半減期の比較

あくまでもH+,K-ATPaseの阻害がメインのため、参考程度に載せておきます!

比較表

規格はすべて5~30mgで、ほとんどは10、20mgなので条件は近いですね!

AUCはボノプラザン以外は代謝酵素の影響か、ばらつきが大きいですね!

ボノプラザン以外は不可逆的なため、半減期での比較は難しいです。

 

ボノプラザンについては、Ritschel理論によると24時間÷6=4。

4以上のため定常状態が関与する薬ではないと考えられますが、添付文書によると「投与3日目までに定常状態に達していると考えられる」と記載がありますね!

私の周りだけかもしれませんが

「ボノプラザンは比較的速効性があり、3日くらいで効き目が出ますが継続して服用する必要があります」

と患者さんに伝えるのはここが関係していそうですね!

プロトンポンプ阻害薬(PPI)のH+,K+-ATPase阻害活性の比較

比較表

IC50は50%のH+,K+-ATPaseを阻害するために必要な濃度です。

濃度が低いほど少量で済むため、強い阻害活性があると考えられます!

 

ブタ、ウサギ、イヌと各PPIで対象の動物が違いますが、2つずつ比べればある程度の関係性が見えてくると考えられます!

 

H+,K+-ATPase阻害活性のおおよその強さは、

ボノプラザン>>ラベプラゾール>>エソメプラゾールオメプラゾールランソプラゾール

であると考えられます。

  

表が小さいため、バラしたものを下記にまとめます。

 

オメプラゾール

2.8μmol/L(ブタ胃粘膜)

5.4μmol/L(ウサギ胃粘膜)

5.8μmol/L(イヌ胃粘膜)

 

エソメプラゾール

3.7μmol/L(ウサギ胃粘膜)

 

ランソプラゾール

6.8μmol/L(ブタ胃粘膜、pH6.5)

66μmol/L(ブタ胃粘膜、pH7.5)

6.3μmol/L(イヌ胃粘膜)

 

くくたる@薬剤師
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ブタ胃粘膜はボノプラザンとの比較試験データを参照しております。

PPIは酸による活性化が必要と言われる理由がわかりますね!

 

ラベプラゾール

0.26μmol/L(ブタ胃粘膜)

 

ボノプラザン

0.019μmol/L(ブタ胃粘膜、pH6.5)

0.028μmol/L(ブタ胃粘膜、pH7.5)

酸による影響を受けないことが特徴の1つですね!

 

また、酸による活性化の必要がない点から、作用の発現も早いと考えられております!

ピロリ菌除菌の際には除菌期間も1週間と決まっているため、早く効果が出ることがそのまま利点になりますね!

 

くくたる@薬剤師
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インタビューフォームはグラフのみだったので、IC50値はメーカーに電話で確認をしました。

最後に

というわけで、今回はプロトンポンプ阻害薬のH+,K+-ATPaseの阻害活性の強さの比較についてまとめた記事でした!

 

それぞれの薬で規格(10mg、20mgなど)が違いますし、AUCやCYPの影響も考えると、ヒトでの有効性について考えるのは難しいと思います。

 

しかし、少なくとも成分間の阻害活性の強さだけでも覚えておけば「強さってどうなんですか?」と聞かれた際の答えの1つには出来ると思います!

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ではでは!!

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