【痛み止め】NSAIDsの鎮痛効果の強さの比較と特徴【解熱鎮痛薬】

くくたる@薬剤師
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【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年

【その他資格】
国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。

 

「痛み止めってどれが強いの?」

「この薬とこの薬はどっちが強いの?」

など聞かれて困った経験はないでしょうか?

 

今回は内服薬のNSAIDsの「鎮痛効果」に限定して強さの比較をまとめます!

参考書籍

①それぞれの添付文書(PMDA)

 

②いちばん適切な薬剤が選べる同効薬比較ガイド1

作用が強いと考えられている分類

①フェニル酢酸系:ジクロフェナクなど

②インドール酢酸系:インドメタシンなど

③アントラニル酸系(フェナム酸誘導体):メフェナム酸など

④オキシカム系:ロルノキシカムなど

サリチル酸系

アスピリン(バイアスピリン)

比較対象なし。

 

アントラニル酸系(フェナム酸誘導体)

メフェナム酸(ポンタール)

強い鎮痛作用。比較対象なし。

中枢性、末梢性の鎮痛作用。

 

フルフェナム酸(オパイリン)

メフェナム酸と同等。

(酢酸ライジング法、ランダル-セリット法)

アミノピリン、フェニルブタゾンと同等。

(熱板法)

 

フェニル酢酸系(アリール酢酸系)

ジクロフェナク(ボルタレン)

強い鎮痛作用。

インドメタシン、フルフェナム酸より強い鎮痛作用。

(テイルピンチ法、酢酸ライジング法、ランダル-セリット法)

 

インドール酢酸系(アリール酢酸系)

インドメタシン(インテバン)

強い鎮痛作用。

 

スリンダク(クリノリル)

インドメタシンと同程度、イブプロフェンより強い鎮痛作用。

(ビール酵母皮下注による炎症性疼痛、屈曲伸展法)

末梢性の鎮痛作用。

 

イソキサゾール酢酸系(アリール酢酸系)

モフェゾラク(ジソペイン)

インドメタシンより若干弱い鎮痛作用。

イブプロフェン、メフェナム酸、アルピリン、アミノピリンより強い鎮痛作用。

(フェニルキノン・アセチルコリン・ブラジキニンライジング法)

ジクロフェナク、ロキソプロフェンより強い鎮痛作用。

(酢酸ライジング法)

 

ピラノ酢酸系(アリール酢酸系)

エトドラク(オステラック・ハイペン)

比較対象なし。

 

ナフタレン系(アリール酢酸系)

ナブメトン(レリフェン)

アスピリンより強い鎮痛作用。

(ランダル-セリット法、酢酸ライジング法)

 

プロピオン酸系

イブプロフェン(ブルフェン)

アスピリンより強い鎮痛作用。

(ランダル-セリット法、アセチルコリンライジング法)

 

ロキソプロフェン(ロキソニン)

ケトプロフェン、ナプロキセン、インドメタシンより強い鎮痛作用。

(ランダル-セリット法、慢性関節炎疼痛法)

ナプロキセンと同等、ケトプロフェン、インドメタシンより強い鎮痛作用。

(熱炎症性疼痛法)

鎮痛作用は末梢性。

 

ナプロキセン(ナイキサン)

比較対象なし。

 

プラノプロフェン(ニフラン)

インドメタシン、イブプロフェン、アスピリンより強い鎮痛作用。

(硝酸銀関節炎法、ランダル-セリット法、コンナカバリンA関節炎法、フェニルキノンライジング法、卵白アルブミン誘発アレルギー性関節炎による持続性疼痛)

インドメタシン、コルヒチンより強い抑制作用。

(尿酸塩関節炎)

 

ザルトプロフェン(ソレトン)

インドメタシン、プラノプロフェン、ジクロフェナク、ケトプロフェン、メフェナム酸、ロキソプロフェンよりも強い鎮痛作用。

(ブラジキニン動注法)

 

フルルビプロフェン(フロベン)

アスピリンに比し強い鎮痛作用。

(酢酸ライジング法、ランダル-セリット法)

 

チアプロフェン(スルガム)

インドメタシンとほぼ同等もしくはそれ以上の鎮痛作用。

(酢酸ライジング法、ハフナー法、ランダル-セリット法など)

 

オキサプロジン(アルボ)

アスピリンより若干強い鎮痛作用。

(ランダル-セリット法、硝酸銀関節炎法、屈曲伸展法)

アスピリン、フェニルブタゾンよりはるかに強い鎮痛作用。

(酢酸・フェニルキノン・アセチルコリンライジング法、イースト投与圧刺激法)

 

オキシカム系

ピロキシカム(バキソ)

インドメタシンとほぼ同等の鎮痛作用。

(ランダル-セリット法、屈曲伸展法、酢酸ライジング法)

 

ロルノキシカム(ロルカム)

ロキソプロフェン、ジクロフェナク、インドメタシン、メフェナム酸、テノキシカムより強い鎮痛作用。

(ランダル-セリット法、屈曲伸展法、酢酸ライジング法)

鎮痛作用は末梢性。

 

メロキシカム(モービック)

インドメタシン、ピロキシカムとほぼ同程度の鎮痛作用。

(ランダル-セリット法、屈曲伸展法、酢酸ライジング法)

 

コキシブ系

セレコキシブ(セレコックス)

ロキソプロフェン、インドメタシンと同程度の鎮痛作用。

(屈曲伸展法)

※高齢女性は高齢男性と比べ、AUC、Cmax共に2倍近く高い。

鎮痛作用が強いと考えられるNSAIDs

個人的に処方頻度が多いと考えられる薬剤に絞っております!

 

鎮痛作用が強い成分

ロルノキシカム

ジクロフェナク

メフェナム酸

ザルトプロフェン

 

鎮痛作用が比較的強い成分

メロキシカム

ロキソプロフェン

セレコキシブ

市販薬での鎮痛作用比較

ロキソプロフェン > イブプロフェン > アスピリン(アセチルサリチル酸)、アセトアミノフェン

最後に

というわけで、今回はNSAIDsの鎮痛効果の強さの比較をまとめの紹介でした!

 

添付文書を見るとわかると思いますが、各鎮痛剤それぞれ鎮痛比較試験が微妙にそろっていない所がモヤモヤとしてしまいますね…!

それでもある程度強い薬、弱い薬を比較する材料になると思います!

 

 

くくたる@薬剤師
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