【疲れ・だるさ】人参養栄湯の特徴と体質の確認【漢方・生薬紹介】

くくたる@薬剤師
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こんにちは!

くくたる(twitterはコチラ)です!

【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年

【漢方薬・ハーブの資格】
国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。

 

先日、応援店舗にて1ヶ月以上前に接客をした方から

「くくたるさんですよね? この前勧めてもらった漢方薬(人参養栄湯)がすごく効いて、2回目も買ったんです! 今はもう良くなって飲んでないけど、それを伝えたかったんです!」

 

こんなニュアンスのことを言われて舞い上がってしまいました!

 

くくたる@薬剤師
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紹介したお薬が効いて良かったと嬉しい気持ちと、応援店舗で名前を覚えていただけていたということが嬉しいですね!

 

というわけで今回は、人参養栄湯がどのような体質の方に合うのかについて紹介したいと思います!

 

※十全大補湯・補中益気湯の比較記事はコチラ

人参養栄湯(にんじんようえいとう)が適する体調は?

人参養栄湯が適する方の最大の特徴は、

気血両虚(きけつりょうきょ)

という体質です!

気血両虚は気と血が両方足りていないという意味ですね!

 

大まかな紹介ですが、

気はエネルギー

●血は肉体(栄養)

このようなイメージです!

※気虚について解説した記事はコチラ

※血虚について解説した記事はコチラ

 

つまり、エネルギー不足+栄養が足りていない状態の方に合う漢方薬ですね!

 

くくたる@薬剤師
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イメージがつかめたところで、人参養栄湯について紹介します!

人参養栄湯(にんじんようえいとう)とは?

人参養栄湯は、気血双補剤に分類されます!

 

人参養栄湯の構成生薬

人参(ニンジン)、当帰(トウキ)、地黄(ジオウ)、白朮(ビャクジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、芍薬(シャクヤク)、陳皮(チンピ)、遠志(オンジ)、黄耆(オウギ)、桂皮(ケイヒ)、五味子(ゴミシ)、甘草(カンゾウ)

生薬の特徴

●気を補う生薬:人参、白朮、黄耆、甘草

 

●血を補う生薬:当帰、芍薬、地黄

 

●安神作用のある生薬:茯苓、遠志、五味子

※安神作用:心を穏やかに安心させる

 

くくたる@薬剤師
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生薬特徴より、人参養栄湯は気と血を補うだけでなく、安神作用のある生薬も含まれていることがわかりますね!

 

その特徴をふまえて下記の効能・効果を見ていきましょう!

 

人参養栄湯の効能・効果

体力虚弱なものの次の諸症:病後・術後などの体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血

 

くくたる@薬剤師
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特に術後などは出血があるため、血虚状態となります!

 

このような虚弱状態では眠りたくても眠れない場合があるため、安神作用のある生薬が含まれることで体力回復のサポートができると考えられますね!

くくたる@薬剤師
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ちなみに冒頭で紹介した方は、やせ型の高齢者の方でした!

 

風邪でしばらく寝込んでいて、風邪自体は良くなったけどしんどさが続いていて、夕方になったら微熱が出たりするため、疲れをとるために栄養ドリンクが欲しいと来店されました!

 

私は栄養ドリンクよりも人参養栄湯の方が合うと思い紹介しましたが、皆様はどう考えますか?

使い分けで候補にあがる漢方薬は?

元気になる薬で有名な補中益気湯は気を補う漢方薬ですが、人参養栄湯ほどの血を補う力はありません!

また、人参養栄湯と同様の気血双補剤である漢方薬に十全大補湯もありますが、安神作用のある生薬の有無が使い分けの1つと考えられます!

 

不眠がメインの症状の場合は、心脾気血両虚証に適する(加味)帰脾湯も候補と考えられるため、併せて紹介します!

最後に

というわけで、今回は人参養栄湯に合う体質についての紹介でした!

 

疲れやだるさといっても状況は様々で、今回冒頭で紹介した方については気と血が足りていない場合と考えられたため紹介をしたところ、しっかり効いたことが後日わかりました!

 

今回のように、後日になって「あの時の薬効いたよ!」と教えていただけるととても嬉しいですし、効果の実感にも繋がるため本当にありがたいですね!!

くくたる@薬剤師
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