日本薬局方を参考にしてトウガラシチンキを製作!

くくたる@薬剤師
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こんにちは!

くくたる(twitterはコチラ)です!

【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年

【ハーブ・アロマの資格】
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
●アロマテラピー検定1、2級
●国際中医師
※国際中医師は医師免許ではありません。

 

今回は日本薬局方第十五改正を参考にトウガラシチンキを作成したいと思います!

※十五改正である理由は、学生の時に購入した書籍のため。

 

「なぜトウガラシチンキを?」

と思いますよね?

 

過去記事でメディカルハーブのチンキ剤の作成方法を紹介しましたが、その際に医薬品のチンキ剤の中にも作れそうなものがあるなと思ったからです!

 

「個人で日本薬局方の製法でトウガラシチンキ製作を再現できるのか」

というところにワクワクしてしまいました!

※注意点は、あくまでも医薬品の作り方を参考に作ったため、医薬品ではありません!

 

くくたる@薬剤師
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あくまでも私が個人で利用するためのチンキ剤となっております!

 

というわけで、さっそく作り方や用意するもの、利用方法について紹介していきます!

※文字が苦手な方のためのYoutubeはコチラ

用意する材料

①トウガラシ 10g

②95%エタノール 約100mL

以上の2つです!

用意する材料はシンプルですが、日本薬局方に収載されている条件をそれぞれ確認していきます!

トウガラシ

トウガラシは日本薬局方によると、Capsicum annuum Linneの果実とされております!

市販のトウガラシの場合、種類まではわからないことが多いですよね? 

 

その救済措置なのかはわかりませんが、注釈がありますので紹介します!

【注釈】

基原植物は母種のトウガラシ(Capsicum annuum Linne)のみが記載され、その変種および品種は性状記載の適合するものが対象となる。

 

【性状】

長円すい形~紡錘形を呈し、しばしば曲がり、長さ3~10cm幅約0.8cmで、外面は暗赤色~暗黄赤色でつやがあり、果皮の内部はうつろで、通例、2室で多数の種子がある。

種子はほぼ円形で偏平、淡黄赤色を呈し、径約0.5cmである。

 

くくたる@薬剤師
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上記のように記載されております!
 

結論は「スーパーに売っている乾燥トウガラシから、大きさなどが合うものを選べばいい」と考えられます!

 

目的はあくまでも個人利用であり、医薬品の製造ではありませんしね!

 

95%エタノール

こちらは記載通りの内容ですね!

ドラッグストアで購入できると思います!

 

私は手持ちにある無水エタノール(99.75%以上)を使用しましたが、無水エタノールは注意点があります!

 

無水エタノールの重要な注意

無水エタノールは濃度を限りなく100%に近づけるために「ベンゼンを使用している可能性」があります!

濃度にしてわずかではありますが、ベンゼンは発がん性物質としても知られており、経口摂取の場合は100%消化管吸収されるため、飲用は不可である点に注意です!

 

くくたる@薬剤師
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ここでベンゼンの吸収や濃度について記載すると長くなりますので割愛しますが、無水エタノールではなく95%エタノールを使用することをオススメします!

トウガラシチンキの作り方

それでは日本薬局方に記載のあるレシピを見ていきましょう!

トウガラシチンキの製法

このように作ります!

「用意する材料」に記載した通り、今回はトウガラシ10gに無水エタノールを加え、全量を100mLとしております。

チンキ剤の定義・製法(浸出法)についてはコチラの記事を参考にしていただけると助かります!

 

①トウガラシを中切にしてビンに入れる!

トウガラシチンキ輪切り

実の中に種が多数あり邪魔なので、先に先端を切って種を出してしまうことがポイントですね!

※私は中切を勘違いをして輪切りにしてしまいました…。

 

②全量が100mLになるようにエタノールを入れる!

トウガラシチンキ無水エタノール

エタノールを100mL入れるのではなく、エタノールで100mLの線まで入れることがポイントです!

※予め瓶にエタノールを100mL入れた状態でビンに線を引いております!

 

くくたる@薬剤師
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個人的にはそこまで厳密にしなくていいかなと思うので、100mL分エタノール入れればいいと思います!

 

③5日室温で放置してから固液分離!

トウガラシチンキ固液分離

日本薬局方では遠心分離「など」と記載があるため、何かしらの方法で固体と液体が分離できればいいと考えられます!

なので私は茶こしで分離をしました!

 

ちなみに5日間放置している間は、時々でいいのでシャカシャカ振って混ぜることがポイントです!

 

⑥冷蔵庫で冷やしてろ過

冷蔵庫で冷やすことでカロチノイド色素などの油分が析出されるため、これをろ過していきます!

トウガラシチンキ冷却

ホコリのようなものがフヨフヨと浮いております!

 

トウガラシチンキろ過

ろ過にはコーヒーフィルターを使用しております!

ろ過後の液体の透明度が上がっているのがわかりますかね?

 

⑦ラベルを貼って完成!

トウガラシチンキラベル

というわけで完成です!

日本薬局方記載のトウガラシチンキの適用

皮膚刺激剤として、筋肉痛、凍瘡、凍傷(第1度)、育毛に用いる。

なお、本剤をそのまま用いてはならない。

また、入浴直後に使用しないよう注意する。

眼又はその周囲には使用してはならない。

 

くくたる@薬剤師
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原液では使用できない点や入浴直後、目の周りには使えないなど、いくつかの注意点がありますね!

 

原液を薄める方法については別記事で紹介予定です!

最後に

というわけで、今回は日本薬局方を参考にトウガラシチンキを作成しました!

冒頭でも書きましたが、自分で作れるというのはワクワクしますね!

 

具体的な使用方法についても記載すると長くなるため、別記事で紹介予定です!

くくたる@薬剤師
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