メディカルハーブのチンキ剤の作り方【医薬品のチンキ剤も紹介】

くくたる@薬剤師
くくたる@薬剤師

こんにちは!

くくたる(twitterはコチラ)です!

【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年

【ハーブ・アロマの資格】
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
●アロマテラピー検定1、2級
●国際中医師
※国際中医師は医師免許ではありません。

 

チンキ剤って聞いたことありますか?

医薬品に携わる方やハーバルセラピストにはおなじみの製剤ですね!

 

薬剤師や薬学生の方は製剤学で学んだことがあると思いますが、実際に調剤したことはあるでしょうか?

 

くくたる@薬剤師
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私は薬局薬剤師9年目ですが、処方で見たことはないですね!

 

そういう系(?)で触れたことがあるのは、チンク油とメチルレッドですね!

 

今回は、メディカルハーブを用いたチンキ剤の作り方と、医療用医薬品ではどのようなものがチンキ剤であるのかについてまとめます!

 

実際の作成方法のみ知りたい方は、目次より作成方法の写真まで飛ばしていただけると助かります!

※序盤は定義などを記載しているため

 

チンキ剤とは

メディカルハーブと医薬品のチンキ剤の定義について記載します!

 

メディカルハーブ(ハーバルセラピスト)のチンキ剤

「有効成分をアルコールで抽出する方法で、水溶性と脂溶性の両方の成分を取り出せます。

目的に応じて内用と外用療法に使用できますが、エタノールは外用チンキ剤のみに、ウォッカは内用チンキ剤に使用します」

 

医薬品の製剤学のチンキ剤

「チンキ剤は、通例、生薬をエタノール又はエタノールと精製水の混液で浸出して製した液剤の製剤である」

 

定義は両者とも大きな違いはないと思います!

薬草に含まれる脂溶性・水溶性どちらの成分も取り出せることが利点ですね!

 

ちなみにリコリス=甘草ですし、生薬とメディカルハーブの関係性は近いものと思います。

メディカルハーブだと内用でエタノールではなくウォッカにしているのですが、何故なのかは現時点でわかっていません!

チンキ剤の作成方法

ハーバルセラピストと医薬品の作成方法の比較をしていきます!

 

メディカルハーブ(ハーバルセラピスト)

メディカルハーブ4~10gをウォッカ(40度)又はエタノール100mLに浸けて室温で2週間抽出する。1日1回程度は容器を振るなどしてかき混ぜる。

※4~10gとしたのは、本によってその位の差があったためです。

 

医薬品の製剤学

生薬を粉末又は細切りとし、浸出法又はパーコレーション法による(浸出法についてのみ紹介

浸出法:

生薬を適切な容器に入れ、全量又は全量の約3/4に相当する量の浸出剤を加え、密閉して時々かき混ぜながら約5日間又は可溶性成分が十分に溶けるまで室温で放置したのち遠心分離などにより固液分離する。

全量の約3/4に相当する量の浸出剤を加えた場合には、さらに、残留物に適量の浸出剤を加えて洗い、必要に応じて圧搾し、浸出液及び洗液を合わせて全量とする。また、全量の浸出剤を加えた場合には、必要に応じて減量分の浸出剤を加え全量とすることができる。約2日間放置したのち、上澄み液をとるか、又はろ過して澄明な液とする。

 

パーコレーション法については、家庭でできる操作ではないと思ったため、抽出方法は記載しませんでした!

ちなみに、作成方法についてはメディカルハーブも医薬品の浸出法もかなり似ているなと感じます!

医薬品は遠心分離で分けられるため、抽出日数がメディカルハーブと比べて少ないのでしょうかね!

ハーブチンキの作成方法(写真あり)

 

エキナセアチンキ作成で用意するもの 

●エキナセアの茶葉

●ウォッカ(あるコール度数40度)

●空き瓶

●はかり

●ビーカーなど(液体の量を測れるもの)

このあたりでしょうかね。

 

空き瓶については、あらかじめ煮沸消毒をしておく必要があります!

 

煮沸消毒のやり方

煮沸消毒のやり方は簡単!

鍋などに常温の水を入れ、その中に空き瓶を入れて沸騰させ、一般には5分程度グツグツ煮込めば完了です!

取り出して乾燥させたら煮沸消毒完了です!

 

エキナセアチンキを作成!

エキナセアを測りで4g測ります!

※測りは4.5gになってますが、適宜増減ということで気にしないです!

 

測り取ったエキナセアを瓶に入れ、ウォッカ100mLを測り取り入れた状態です!

 

本日から14日間浸けておき、14日後に茶こしなどで液体と茶葉を分離して保管します!

保管期間は、冷暗所で1年です。

医療用医薬品のチンキ剤の紹介

2022.01現在、医療用医薬品として製品化されているものを調べたので、リスト化しておきます。

※諸事情より、印象の問題で1種類は記載しておりません。

 

●安息香チンキ

●カンタリスチンキ

●カンフルチンキ

トウガラシチンキ

●ホミカチンキ

●ヨードチンキ

●希ヨードチンキ

●苦味チンキ

 

薬剤師として恥ずかしいところなのですが、カンタリスチンキについては初めて聞きました…。

意外と種類があるような、そうでもないような、なんとも言えない数がチンキ剤としてあるようですね。

最後に

というわけで、メディカルハーブや医薬品のチンキ剤の紹介および作成方法についての紹介でした!

 

 

一部の作成方法については、メディカルハーブも医薬品も似ているところがあることが分かったと思います。細心の注意をする必要はありますが、普段の健康増進の方法としてメディカルハーブのチンキ剤を作っておくことは、ちょっとしたときに利用できて便利なのではないかと考えます。

メディカルハーブは多種あるため、眠れないとき、ちょっと風邪っぽいとき、喉が痛いとき、ホルモンバランスの不調のとき、ストレスがたまったとき等々、活躍できそうな場は多々あると思います!

くくたる@薬剤師
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