外用ステロイド剤は構造式から覚えると最終的に楽な話

 こんにちは! くくたるです!!

 主に新人薬剤師の皆様、ステロイドの外用剤の強さのランクは覚えられましたか? まだ、入社直後なので少しずつ覚えている段階なのではないかなと思います(勝手な想像ですが)。

 今回は、成分名から構造式をなんとなく想像して、強さを比べられるようになるための記事になります! 最初はややこしいかもしれませんが、最終的に構造式で覚えておくと、同じストロングランクとかでも比べても強さ比較の想像がつくようになるため、知っていて損はないと思います!

 覚えることもそこまで多くはないと個人的には思っているため、少しずつでもチャレンジしてみていただけるといいかと思います!

ステロイド骨格で見るべきところ

 後程、外用ステロイドすべての構造式をランク別に載せるので、確認してもらえると信憑性が高まると思います!

【糖質コルチコイド作用の特性】

①B環の赤丸の上側のH部分にFがついていると糖質コルチコイド作用が強まる! 下の赤丸にもFがつくと、より分解されにくくなる(?)

②D環の赤丸部分にがメチル化・OH化により鉱質コルチコイド作用減弱!

③C環のOH-の赤丸が、O=だと糖質コルチコイドの作用が弱まる(?)クロベタゾールとクロベタゾン比較で判断

④黄緑色の置換基が脂溶性が高い(炭素数が多い?)ほど、持続力が上がる!(糖質コルチコイドの作用が強まる(?))

⑤A環に二重結合が2つあると糖質コルチコイド作用が増強、鉱質コルチコイド作用が減弱!

【基本骨格の作用時間の分類】

短時間型:ヒドロコルチゾン

中時間型:プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン

長時間型:デキサメタゾン、ベタメタゾン

※ちなみに、Fが付くことでC-F結合が強まり、分解されにくくなる特性があります! C-Clの場合は結合がそこまで強くないので、分解されやすくなるようです!

※ストロンゲストのクロベタゾールプロピオン酸エステルの黄緑の部分にCl含まれている場合にどうなるかについては自信ないです! 強いことには間違いないですけど…。

置換基の種類と比較

 置換基については、外用剤は全部で6種類です! 覚えるべきは大体でいいので、置換基の名前と炭素の数ですね! 〇〇エステルって書いてあって、あーだいたいこんな感じだったなとなればそれで大丈夫です!!

 ポイントは、脂溶性の高さ(炭素数?)で考えるといいと思います!

 論より証拠ということで、下記の【ベタメタゾンとヒドロコルチゾンで比べてみよう!】を見ていただけるとわかると思います!

ベタメタゾンとヒドロコルチゾンで比べてみよう!

 ベタメタゾンとヒドロコルチゾンは、ミディアム~ベリーストロングに幅広く存在しているため、置換基の比較をしやすいと考えております!

ベタメタゾン比較

【アンテベート軟膏(Ⅱ群:ベリーストロング)】

【リンデロンDP(Ⅱ群:ベリーストロング)】

【リンデロンV(Ⅲ群:ストロング)】

※置換基については色分けしております!

 ベリーストロングの2種は、黄緑の置換基2か所ともエステル化されていますよね! その中でもアンテベート軟膏の方がリンデロンDPよりも強くなっているのは、酪酸エステル(ピンクの部分)が含まれているからと考えられます!

 リンデロンVについては、吉草酸で最も炭素数が長い置換基ですが、1か所のみでOHがあることで分解されやすくなっているからストロングランクになっていると考えられます!

ヒドロコルチゾン比較

【パンデル(Ⅱ群:ベリーストロング)】

【ロコイド(Ⅳ群:ミディアム)】

 ベタメタゾンシリーズ同様に、エステルが増えることでランクが上がっている(強く)ことがわかりますね!

ベタメタゾンとヒドロコルチゾンの骨格比較

【アンテベート(Ⅱ群:ベリーストロング)】

【パンデル(Ⅱ群:ベリーストロング)】

 今度はベタメタゾンとヒドロコルチゾンの骨格比較ですね!

 どちらもベリーストロングですが、アンテベート(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)の方が強いことになっており、その差はB環のFA環の二重結合の数が違い、これにより糖質コルチコイド作用が変わるわけですね! ※D環のCH3の有無もありますが、こちらは鉱質コルチコイド作用! 

 なんとなくでも強さの強弱の見方はこれでわかるのではないかと思います!

ステロイドのランク別の構造式の紹介

 ここからは、ランク別(ランクの中でも強さ別)の順で構造式を記載していきたいと思います! 20個くらいあるので、飛ばしてしまってもいいかと思います…w

Ⅰ群:ストロンゲスト

【デルモベート(クロベタゾールプロピオン酸エステル)】

 名前にクロとあるように、Clが含まれていますね!

【ジフラール(ジフロラゾン酢酸エステル)】

 名前にジフロとあるように、B環にFが2つ含まれていますね!

Ⅱ群:ベリーストロング

【フルメタ(モメタゾンフランカルボン酸エステル)】

 外用ステロイド唯一、フランカルボン酸がついています! おそらく、脂溶性の点から一番強い置換基であると考えております!

 点鼻薬ですがナゾネックスの成分で1日1回でいい点から考えても、フランカルボン酸は強力な置換基と考えられます! 点鼻薬の比較はまた今度します…w

【アンテベート(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)】

【トプシム(フルオシノニド)】

 名前にフルとあるように、B環にFが含まれていますね! ちなみに、~ノニドとついているステロイドは、アセトニドが置換基に含まれています!

【リンデロンDP(ベタメタゾンジプロピオン酸エステル)】

【マイザー(ジフルプレドナート)】

 名前にジフルとあるように、B環にFが2つ含まれていますね!

【ビスダーム(アムシノニド)】

 ~ノニドとついているステロイドは、アセトニドが置換基に含まれています!

【テクスメテン、ネリゾナ(ジフルコルトロン吉草酸エステル)】

 名前にジフルとあるように、B環にFが2つ含まれていますね!

【パンデル(酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン)】

Ⅲ群:ストロング

【エクラー(デプロドンプロピオン酸エステル)】

【メサデルム(デキサメタゾンプロピオン酸エステル)】

【ボアラ(デキサメタゾン吉草酸エステル)】

【リンデロンV(ベタメタゾン吉草酸エステル)】

【プロパデルム(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル)】

【フルコート(フルオシノニドアセトニド)】

Ⅳ群:ミディアム

【リドメックスコーワ(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)】

【レダコート(トリアムシノロンアセトニド)】

【アルメタ(アルクロメタゾンプロピオン酸エステル)】

【キンダベート(クロベタゾン酪酸エステル)】

 デルモベート(クロベタゾールプロピオン酸エステル)と似ておりますが、C環がO=となっている所と酪酸エステル・プロピオン酸エステルの部分が異なり、この違いだけでストロンゲストとミディアムの差が出ることが興味深いですねw

【ロコイド(ヒドロコルチゾン酪酸エステル)】

【グリメサゾン・オイラゾン(デキサメタゾン)】

Ⅴ群:ウィーク

【プレドニゾロン】

以上になります! すべて見ていただいた方、本当にお疲れさまでした!!

最後に

 というわけで、今回は外用ステロイドのランクを構造式の基本骨格や置換基から考察した記事となります!

 ほとんどの順番が、最初に紹介した規則に当てはまっていると考えられますが、皆様はどう感じたでしょうか?

※ちなみに、個人の見解なので完全な鵜呑みはしない方がいいかもしれませんが、ほぼほぼこの見解で問題ないと思っております!

※エクラーについては、これに当てはまらない感じがあります。

 最後の最後に自信ない感じで書いて申し訳ございません(汗) 成分名や構造式見るだけでも、ある程度強さ比較ができることが伝わっていたら幸いです!

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 ではでは!!

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