【第06回】津液と精について【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    連載「漢方が苦手な方の中医学基礎」第06回

    前回までは気血の作用と気血の異常について紹介しました!

    今回はいよいよ最後です!

    気・血・津液・精のうち、津液と精についてまとめます!

    津液(しんえき)とは

    「津液」は、身体の中を巡る正常な水液と表現されます!

    西洋でいう細胞外液、消化液、関節腔液、涙、汗、尿などの身体の中で必要な水分と考えると理解しやすくなると思います!

    津液の作用

    血と共に全身を巡って組織・器官・臓腑を潤す作用があります!

    ※巡らせるのは気です。気がないとその場に停滞して悪さをしてしまいます。

    皮膚や髪の毛、口、鼻、目など、ありとあらゆる水分面と考えるとわかりやすいかもです!

    続いて、津液の異常について紹介します!

    水滞(すいたい)とは?

    津液が滞る(とどこおる)ことです!

    津液が滞り続けていると徐々に粘りを持つようになると考えられており、それぞれ名前があるので紹介します!

    津液は体内の正常な水分と考えるのに対し、湿・水湿・痰飲・水種は体にとっての異常な水分と考えます!

    カゼの時に出る痰(たん)や水腫(水ぶくれ)、湿気が高すぎる状態などは、身体にとって悪いイメージが想像しやすいですよね!

    ちなみに太っている人は痰(コレステロールや中性脂肪)が溜まっていると考えるため、痰=カゼのたんのみのニュアンスではなく、粘っこい液体と考えるようにするといいと思います!

    水滞(津液が滞る)になるとどうなるか?

    むくみ、鼻水・鼻づまり、痰が出る、下痢などが起こります!

    上半身で水分が滞ると鼻水や痰などの症状、下半身に水分が滞ると下痢や足のむくみなど、水分が停滞することで起こる症状を想像するとわかりやすくなると思います!

    津液不足(津虚)とは?

    津液が少ないことです!

    津液が少ないとどうなるか?

    皮膚の乾燥や口渇、便秘、ほてり、熱感などが起こります!

    水分が少ないため、乾燥による症状がメインです!

    ほてりや熱感については、冷やすための水分がない→相対的に熱症状が出るという感じです!

    精とは

    「精」は、成長・発育・生殖などの生命エネルギーの源となる栄養物質と表現されます!

    まだ五臓六腑には触れておりませんが、精は「腎」に蓄えられるため腎精ともいわれます!

    副腎皮質ホルモンなどがイメージしやすいと思います!

    精には先天的なものと後天的なものがあると考えられているため、次はその紹介をします!

    先天の精

    一言でいうと、両親から受け継いだ生まれ持っている精(生命エネルギー)のことです!

    ※先天的なもので、生まれた後からは増やせない精です。

    後天の精

    飲食物より摂取することで得られる精のことです!

    先天の精をサポートする役割があるとイメージすると良いと思います!

    ひとまず紹介はしましたが、精を区別して考える状況は最初のうちはあまりないような気がします!

    まずは精というものがあって、先天的なものと後天的なものがあると覚えていただけると助かります!

    ちなみに腎や精の考え方は、妊娠・更年期などの女性の悩む症状や、足腰の弱りや耳鳴り、頻尿などの高齢者の悩む症状と関連してくるので大切な所ですね!

    関連記事【第13回】腎の機能・機能異常【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    精の作用

    気・血・津液などに変化して、生命活動の原動力となります!

    ※変化をさせるのは気化作用です。

    関連記事【第02回】気の作用・種類【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    最後に

    というわけで、今回は津液と精についてまとめて紹介をしました!

    あくまでも私の感覚ですが、

    ●津液については少ないか滞るか→それによってどういう症状が出るか

    ●精は先天的なものと後天的なものがあり、生命活動に関係している

    この位のイメージでもなんとかなっておりますので、まずは出来る範囲で覚えてみると良いのではないかと思います!

    連載:漢方が苦手な方の中医学基礎

    漢方・中医学の記事一覧

    この記事を書いた人

    くくたるのアイコン

    くくたる薬剤師

    仕事
    フリーランス薬剤師(調剤薬局・ドラッグストア)
    資格
    国際中医師、ハーバルセラピスト、シニアハーバルセラピスト

    国際中医師は医師免許ではありません。

    運営者について

    同じジャンルの記事

    1. 漢方・中医学麦門冬湯、白虎加人参湯、竹葉石膏湯の特徴と違い、使い分け【喉の乾燥の漢方・生薬比較】
    2. 漢方・中医学国際中医師合格!私の勉強方法と問題の傾向と対策【2022年受験】
    3. 漢方・中医学葛根湯は肩こりに毎日使用していいか?独活葛根湯との違いは?
    漢方・中医学の記事一覧