【第01回】気・血・水の考え方【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    連載「漢方が苦手な方の中医学基礎」第01回

    あなたは漢方薬の処方で質問された時に困ってしまったことはありませんか?

    私は現在、中医学をベースに漢方薬を学んでいるため自信をもって対応できるようになりました!

    しかし、国試の合格後~入社3年目位までの時期は本当に漢方薬が苦手で、患者さんやお客さんから漢方薬の相談をされることに苦手意識を持っておりました…!

    そこで今回から、漢方薬に対して苦手意識を持っている方になるべくわかりやすく漢方薬(中医学)の考え方を紹介して皆様に還元していきたいと思います!

    私のように苦手意識を持ったまま数年間を過ごさずに過ごせれば幸いです!

    気・血・水について

    私は学生の時、ここから挫折しました…!

    「うさんくさいな…」

    「血(けつ)は血(ち)だけの意味じゃない?」

    「人は気・血・水から成り立っている?」

    などなど、とにかく漢方薬はよくわからないなというのが私の学生時代の印象でした…!

    薬学生の時は主に西洋医学をメインに学ぶので、途中から中医学の理論体系を勉強すると「なんだこの急に出てくる謎理論は?」と感じてしまいますよね…!

    とにかく拒絶反応が出てしまっていた私が漢方薬の勉強で言えることはただ1つです!

    「うさんくさいと思ったままでいいので、まずは受けれてみる!」

    これに尽きます!

    少しでもイメージしやすくなるよう、私はなるべく西洋医学と対比したり、西洋医学風に紹介していきたいと思います!

    人を構成する「物質」を西洋医学で考えてみると、

    脳みそがあり、骨があり、筋肉があり、心臓や肝臓、腎臓などの臓器があり、血液があり、リンパ液があり、ホルモンがあり、それらの元は細胞からなり…

    と様々答えられると思います!

    西洋医学と比べて、中医学では人を構成する「物質」のことを「血(けつ)と水(すい)」で表現します!

    また、西洋医学では人の持つ「エネルギー」のことをATPで表現しますが、中医学では「気」で表現します!

    ここまではなんとなく大丈夫そうでしょうか?

    いったん受け入れてみていただけると嬉しいです!

    ちなみに、血(けつ)と水(すい)は「物質」ですが、どう分けるのでしょうか?

    1つずつ紹介したいと思います!

    血(けつ)とは

    「血(けつ)」は、臓器、組織、器官、肉体など、身体を構成する「物質」と血液(栄養を与える)としての「物質」の総称と考えられます!

    西洋に例えるなら、糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどでしょうか。

    血(けつ)は水分としてではなく、栄養分として考えると理解しやすいと思います!

    血の作用について

    関連記事【第04回】血(けつ)の作用【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    血の異常(血虚・血瘀)について

    関連記事【第05回】血瘀(けつお)、血虚と関連する漢方薬【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    水(すい)とは

    「水(すい)」は、身体を構成する水分のことですが、さらに「津液(しんえき)」と「精(せい)」に分けられます!

    なので、中医学では正しくは気・血・津液・精の4つに分けて身体を考えます!

    「津液」は、身体の中を巡る正常な水液と表現されており、西洋でいう細胞外液、消化液、関節腔液、涙、汗、尿などの身体の中で必要な水分と考えると理解しやすくなると思います!

    「精」は、成長・発育などの生命エネルギーの源となる栄養物質と表現されており、西洋でいうホルモンと考えると理解しやすくなると思います!

    津液と精について

    関連記事【第06回】津液と精について【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    気とは

    漢方(中医学)だと「気」という概念が存在します!

    これは西洋に例えるのが難しいと個人的には思っておりますが、一言でいうと「エネルギー」です!

    ※ポイントは、血・津液・精とは違って物質ではないところです!

    表現は悪いですが、例えば新鮮な死体をイメージしてみてください!

    体は冷たく、心臓は止まっており、血液は流れず、新陳代謝は行えず、食べ物をお腹に運んでも吸収もされず…という状態だと思います!

    「気」は、エネルギーとして体を温めたり、心臓を動かして血液を循環させたり、新陳代謝を行ったり、ホルモンや肉体などを作ったりなど、体を動かすための機能として考えると理解しやすくなると思います!

    気の作用や種類について

    関連記事【第02回】気の作用・種類【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    気の異常(気虚・気滞)について

    関連記事【第03回】気滞・気虚と関連する漢方薬【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

    まとめ

    ①気・血・水は中医学では気・血・津液・精の4つに分けられる!

    ②血は肉体や栄養分としての「物質」!

    ③津液は汗や消化液など身体を巡る「水分(物質)」!

    ④精はホルモンなどの成長や生命に関わる「物質」!

    ⑤気は身体を動かすための「エネルギー」!

    最後に

    次回は【第02回】気の作用・種類について紹介します!

    今後、続きを読んでいただければ、

    「太っている状態は中医学ではどう表現するか?」

    「痩せている状態は中医学でどう表現するか?」

    「糖尿病は気・血・津液・精がどういう状態なのか?どうしたら治療できるのか?」

    などに繋がりますので、一緒に勉強していきましょう!

    連載:漢方が苦手な方の中医学基礎

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    フリーランス薬剤師(調剤薬局・ドラッグストア)
    資格
    国際中医師、ハーバルセラピスト、シニアハーバルセラピスト

    国際中医師は医師免許ではありません。

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