防風通聖散と防已黄耆湯の特徴・違い【ダイエット漢方・生薬比較】

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    皆様は、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)という漢方薬は聞いたことがあるでしょうか? 市販薬だとナ〇シトールとかが有名でしょうか?

    ダイエットなど、脂肪を落としたりすることで有名な防風通聖散ですが、漢方薬って体質にあわせて使用することが大切と聞きますよね!

    なので今回は、ダイエット漢方薬で有名と考えられる防風通聖散と防己黄耆湯について使い分けを記載したいと思います。

    ※防風通聖散、防己黄耆湯以外にもいくつも種類がありますが、ひとまずこの2つの比較をします。

    この記事を読むことで、少なくとも防風通聖散は誰にでも勧められるわけではないなということと、勧められない人への注意点などについてわかるようになると思います。

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    防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)とは?

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    防風通聖散の構成生薬

    当帰(トウキ)、芍薬(シャクヤク)、川芎(センキュウ)、山梔子(サンシシ)、連翹(レンギョウ)、薄荷(ハッカ)、荊芥(ケイガイ)、防風(ボウフウ)、麻黄(マオウ)、白朮(ビャクジュツ)、桔梗(キキョウ)、黄芩(オウゴン)、甘草(カンゾウ)、石膏(セッコウ)、芒硝(ボウショウ)、生姜(ショウキョウ)、大黄(ダイオウ)、滑石(カッセキ)

    生薬の特徴

    【辛温解表薬による、発汗などエネルギー消費アップ! 推動作用アップ!】

    荊芥、防風、麻黄

    麻黄はエフェドリンで有名ですので、代謝を上げるイメージに繋がるのではないかなと思います!

    推動作用は、気・血・津液・精を動かす作用です! コレステロールや中性脂肪は痰湿と表現をしますが、これらが身体の中に溜まっている状態なので、動かして排泄させる作用が期待できるわけですね!

    【辛涼解表薬による、推動作用アップ!】

    薄荷

    辛温解表でも記載しましたが、〇〇解表薬は推動作用をアップさせます!

    また、薄荷はスーッとするイメージがあると思いますが、これがストレスを和らげる作用(疏肝解うつ作用)も期待できます!

    ※ストレスの症状がメインの場合には、薄荷だけでは弱いと思います。

    【清熱薬による、胃熱を冷ますことによる過食の抑制!】

    山梔子、石膏、連翹、黄芩

    胃に熱が溜まり、食欲が上がることを胃熱と表現します。胃の熱を冷ますことで過剰な食欲を抑える目的ですね!

    【攻下薬による、便秘改善!】

    大黄、芒硝

    便秘を改善する生薬ですね! 便が溜まることは、排泄が滞ることで太ることにも繋がりますし、熱も身体にこもると中医学では考えられておりますので、熱を冷ますことにも繋がります。

    【化痰薬による、痰湿の除去】

    桔梗

    化痰(けたん)と呼びます! 痰湿を分解して外に出しやすくします。防風通聖散でいうとコレステロールや中性脂肪で考えられますが、桔梗湯という漢方薬はご存じでしょうか?

    桔梗湯は、桔梗の化痰作用により喉に詰まる痰を分解して出しやすくするわけですね!

    【その他】

    滑石:利水と清熱をします。水分代謝を高めて利尿させることで、体内にある余分な水分を排泄します。

    白朮、甘草:補気薬ですね! 特に白朮は補気・建脾・利水をすることで気を補充して、脾の機能を高めて水分代謝も改善することが期待できます!

    当帰、芍薬:補血薬ですね! 防風通聖散は排泄する生薬が多いため、必要な栄養補給を目的と考えられます。

    川芎:活血薬ですね! 補給した血や気が滞らないよう、巡らせる目的と考えられます。

    どのような人に使うか?

    防風通聖散は生薬が多量に含まれているため、わかりにくいと思います。なのでひとことで言うと、

    食欲旺盛で、コレステロールや中性脂肪が溜まっている方で、便秘傾向がある人!

    このような人に対して、

    ①エネルギー消費を上げて(代謝を上げて)

    ②熱をとって過剰な食欲を抑え

    ③化痰によりコレステロールや中性脂肪を分解し

    ④排便や排尿により余分なものを体外へ排泄する

    そんな漢方薬と考えられます!

    注意点としては、大黄や芒硝が強く排便を促すため、お腹が弱くて下痢傾向にある人は服用しない方が良いと考えられます!!

    ちなみに、便秘の方がニキビが出来やすいというのも、余分なものが排泄できないことや熱がこもることも原因の1つと考えられますので、効能・効果にあるニキビに対しても意味がわかるようになると思います。

    防風通聖散の効能・効果(市販薬)

    体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症:高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、肥満症

    防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)とは?

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    防己黄耆湯の構成生薬

    防已(ボウイ)、黄耆(オウギ)、白朮(ビャクジュツ)、(タイソウ)、甘草(カンゾウ)

    生薬の特徴

    【利水薬による、水分代謝改善(水滞の改善)】

    防已

    水分代謝改善ですが、関節がむくんで痛みが出るような場合の改善にも!

    【補気薬による、脾気虚の改善】

    黄耆、白朮、大棗、甘草

    黄耆と白朮は特に、補気だけでなく利水の効果も期待できるため、脾気虚(消化不良)を改善して、水分代謝の改善ができると考えられます!

    【辛温解表薬による水分代謝改善! 推動作用アップ!】

    生姜

    生姜は胃に良いとか食欲アップに良いとか言われることがあると思いますが、防已黄耆湯でいうならば、発汗や代謝を上げたり、胃腸機能の改善により、体内に溜まった水分を解消させると考えられます!

    どのような人に使うか?

    胃腸機能が悪く、食べると太ってしまう人・むくみが生じている人

    少しでも食べたら太ってしまう人っていますよね?

    全員に当てはまるかと言われると難しいですが、胃腸機能が悪く、食べても疲れが取れなくてどんどんむくんだり太ってしまう人は、エネルギー変換を行うための消化・代謝機能(脾の機能)が弱い可能性が考えられます。

    そのような人に対して、

    ①脾の機能を改善し

    ②水分代謝を改善する

    そんな漢方薬であると考えられます!

    防己黄耆湯の効能・効果(市販薬)

    体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの次の諸症:肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)

    防風通聖散と防己黄耆湯の比較・まとめ

    防風通聖散

    食べ過ぎてしまい、コレステロールや中性脂肪が溜まって太る方

    ①エネルギー消費を上げる(代謝を上げる)

    ②熱をとって過剰な食欲を抑える

    ③化痰によりコレステロールや中性脂肪を分解

    ④排便や排尿により余分なものや熱を体外へ排泄する

    防己黄耆湯

    少し食べただけでも太ったり、水太りのようにむくみが生じる方、食べても疲れ・だるさがとれない方

    ①脾の機能を改善

    ②水分代謝を改善する

    市販薬で私のオススメの紹介

    【オススメの理由】

    ①私が中医学を学ぶ上で非常に参考になる講義をしていただいたから。

    ②クラシエが大手メーカーであるから。

    【注意点】
    ①治療中の病気がある方
    ②使用中のお薬がある方
    ③副作用やアレルギーを経験されたことがある方
    ④妊婦・授乳婦の方
    上記に当てはまる方は、医師や薬剤師に相談した上で使用の判断を行うようにしてください。

    防風通聖散

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    ※防風通聖散は別メーカーで6000mg配合の物もございますが、下痢や腹痛も考えると最初は3420mgなど少なめのタイプが良いと考えております。

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    最後に

    というわけで、今回は防風通聖散と防己黄耆湯の違いについての紹介でした!

    この2つにしたのは、胃腸機能が強くて食べ過ぎて太る方と、胃腸機能が弱くて少し食べるだけで太る方で性質が真逆のため、間違えて服用すると下痢や腹痛などの可能性が出るためです。

    漢方薬は副作用が少ないイメージを持たれている方が多いかもしれませんが、体質に合わないと大変なので、患者さんの訴えにあわせて選べるようになると良いですよね!

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    くくたる薬剤師

    仕事
    フリーランス薬剤師(調剤薬局・ドラッグストア)
    資格
    国際中医師、ハーバルセラピスト、シニアハーバルセラピスト

    国際中医師は医師免許ではありません。

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